考えて走るということ

しろたん来ました

2005年08月05日 01:12

今日は感覚についての話。

この間伊計島へ走りに行くと、久しぶりにS氏が遊びに来ていた。
S氏はカートのレースに出ている人で、なんていうか、速いというよりレースが上手い、という感じ。
大げさに言うと「理論に裏付けられた自信家」かな。
カートのセッティングだとか走り方とかを筋道立てて説明できて、その通りに実行に移すことができて、思い通りの結果が得られるから自信がある、という風にみえる。



ボクにはそれがまるで出来ないので、とてもうらやましい。
で、そのS氏は結構はっきりと発言する。
カートが乗りにくい状態なのを相談するとバッサリ斬られてしまった。
「おまえの感覚、おかしくないか!?」

「理論上、それはおかしい。」

ってさ。
ショーック!!

ボクは、カートのセッティングについて書かれているものを読んだり、聞いたりする時に、
自分の走りを思い出して「そうだったかなぁ?」とか
単にその理屈が頭の中でイメージできなくて「???」
と思うときがよくある。
そして、「変に先入観を持って走るより、まずは自分で走ってみて『どうやったらどうなるのか』考えるようにしよう。」という強引気味な結論に至ってしまう。

でも、それって、理屈が理解できないのをごまかしているだけのような気がしてきたのだ。最近。

「こうやったらこうなった」と自分で見つけるのはいいことだとは思うけど
それを「なぜこうなるのかというと」と納得できる説明ができないようでは意味がないのだ。きっと。

自分で現象のデータを集めて、法則のようなものを作って自分なりに納得できて、それをもとに思い通りの結果が得られるようになれば、それはそれでいいと思う。
むしろ、他のドライバーとは違う走り方ができるというのはとても強みだと思う。なぜならみんなとは違うところで勝負を仕掛けることができるから。

とはいっても、それはちょっと現実的ではなくて、例えば
前者は、基本的な動きはどのカートにも同じことが言えて、それは既にセオリーとしてあちこちにあるし、
後者は、速く走ろうと突き詰めていったら、そんなにいくつものやり方はないんじゃないかと思う。
それになんていったって、大変な道のりだ、自分で開拓していくのは。

なので、やっぱり一般的に言われているセッティングのいろは、みたいなのを頭に入れて実際に走ってみて、理屈を理解して、その知識とか技術を身につけていくのが効果的なのではないかと思う。(書いていてなんだか、当たり前のことを一生懸命言っているような気がしてきた。)
そして、基本的な動きとかその仕組みが分かってきたら、今度は他のマシンやドライバーと比較してどう違うのかを見つけて、自分だけのやり方を確立していきたい。
そう、「ナンバーワンではなく、オンリーワンだ!」
と、カートの範疇を越えた大きな夢がボクの頭に広がる(ボクは空想屋さんだ。)。



だけど、そこで冒頭の一言。

「おまえの感覚、おかしくないか!?」

これは凹んだ。

どうしてそう言われたのかというと、ボクが「キャスターの角度を立てるとハンドルがクイックになった」と言ったのがS氏には「???」だったらしい。
確かに入門書などには「キャスターの角度を寝かすとフロントのグリップが良くなる」とある。

ボクの場合そこで、
「でも動きがクイックになったと感じたんだもの。」
とその時の印象に拘泥してしまったのがさらに悪かったんだとおもう。

そこで、じゃあ、なんでセオリーとは違うように感じたのか考えてみたんだけど、ボクが言っているのは
「ハンドルが軽くなった」
という言い方が正しいのだ、きっと。
軽くなってハンドルがヒョイヒョイときれるので「おぉ~、クイック!」となったんだと思う。
それは
「フロントのグリップが良くなって切り始めの反応が良くなる」
というのとは違う。
一般的にいわれている理屈に当てはめると、そうやって考えることができる。
そういうことだったのか!

そして、さっき書いたように「まずは基本的な仕組みを知ってステップアップ」しようと思うのなら、
ボクの場合、まずは自分の感覚だけに囚われすぎないこと、が最初のステップになるようだ。
そうでないと周りの人に相談したり教えてもらったりしようにも、伝えられないし伝わらないから。

そのことに気付かせてくれたS氏に感謝。
(と同時にその時に「ひどい!そこまで言うか!?」とひそかに憤っていたことを深く反省。)




今日分かったこと
  • 自分の感覚に囚われすぎていると冷静に判断できなくなる。


これからの課題
  1. セオリー、みたいなのを頭に入れて実際に走ってみて
  2. 仕組みを理解して、その知識とか技術を身につけて
  3. 今度は他のマシンやドライバーと比較してどう違うのかを見つけて
  4. 自分だけのやり方を作っていく

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