2005年08月05日

考えて走るということ

今日は感覚についての話。

この間伊計島へ走りに行くと、久しぶりにS氏が遊びに来ていた。
S氏はカートのレースに出ている人で、なんていうか、速いというよりレースが上手い、という感じ。
大げさに言うと「理論に裏付けられた自信家」かな。
カートのセッティングだとか走り方とかを筋道立てて説明できて、その通りに実行に移すことができて、思い通りの結果が得られるから自信がある、という風にみえる。

考えて走るということ


ボクにはそれがまるで出来ないので、とてもうらやましい。
で、そのS氏は結構はっきりと発言する。
カートが乗りにくい状態なのを相談するとバッサリ斬られてしまった。

「おまえの感覚、おかしくないか!?」

「理論上、それはおかしい。」

ってさ。
ショーック!!

ボクは、カートのセッティングについて書かれているものを読んだり、聞いたりする時に、
自分の走りを思い出して「そうだったかなぁ?」とか
単にその理屈が頭の中でイメージできなくて「???」
と思うときがよくある。
そして、「変に先入観を持って走るより、まずは自分で走ってみて『どうやったらどうなるのか』考えるようにしよう。」という強引気味な結論に至ってしまう。

でも、それって、理屈が理解できないのをごまかしているだけのような気がしてきたのだ。最近。

「こうやったらこうなった」と自分で見つけるのはいいことだとは思うけど
それを「なぜこうなるのかというと」と納得できる説明ができないようでは意味がないのだ。きっと。

自分で現象のデータを集めて、法則のようなものを作って自分なりに納得できて、それをもとに思い通りの結果が得られるようになれば、それはそれでいいと思う。
むしろ、他のドライバーとは違う走り方ができるというのはとても強みだと思う。なぜならみんなとは違うところで勝負を仕掛けることができるから。

とはいっても、それはちょっと現実的ではなくて、例えば
前者は、基本的な動きはどのカートにも同じことが言えて、それは既にセオリーとしてあちこちにあるし、
後者は、速く走ろうと突き詰めていったら、そんなにいくつものやり方はないんじゃないかと思う。
それになんていったって、大変な道のりだ、自分で開拓していくのは。

なので、やっぱり一般的に言われているセッティングのいろは、みたいなのを頭に入れて実際に走ってみて、理屈を理解して、その知識とか技術を身につけていくのが効果的なのではないかと思う。(書いていてなんだか、当たり前のことを一生懸命言っているような気がしてきた。)
そして、基本的な動きとかその仕組みが分かってきたら、今度は他のマシンやドライバーと比較してどう違うのかを見つけて、自分だけのやり方を確立していきたい。
そう、「ナンバーワンではなく、オンリーワンだ!」
と、カートの範疇を越えた大きな夢がボクの頭に広がる(ボクは空想屋さんだ。)。

考えて走るということ


だけど、そこで冒頭の一言。

「おまえの感覚、おかしくないか!?」

これは凹んだ。

どうしてそう言われたのかというと、ボクが「キャスターの角度を立てるとハンドルがクイックになった」と言ったのがS氏には「???」だったらしい。
確かに入門書などには「キャスターの角度を寝かすとフロントのグリップが良くなる」とある。

ボクの場合そこで、
「でも動きがクイックになったと感じたんだもの。」
とその時の印象に拘泥してしまったのがさらに悪かったんだとおもう。

そこで、じゃあ、なんでセオリーとは違うように感じたのか考えてみたんだけど、ボクが言っているのは
「ハンドルが軽くなった」
という言い方が正しいのだ、きっと。
軽くなってハンドルがヒョイヒョイときれるので「おぉ~、クイック!」となったんだと思う。
それは
「フロントのグリップが良くなって切り始めの反応が良くなる」
というのとは違う。
一般的にいわれている理屈に当てはめると、そうやって考えることができる。
そういうことだったのか!

そして、さっき書いたように「まずは基本的な仕組みを知ってステップアップ」しようと思うのなら、
ボクの場合、まずは自分の感覚だけに囚われすぎないこと、が最初のステップになるようだ。
そうでないと周りの人に相談したり教えてもらったりしようにも、伝えられないし伝わらないから。

そのことに気付かせてくれたS氏に感謝。
(と同時にその時に「ひどい!そこまで言うか!?」とひそかに憤っていたことを深く反省。)

考えて走るということ



今日分かったこと
  • 自分の感覚に囚われすぎていると冷静に判断できなくなる。


これからの課題
  1. セオリー、みたいなのを頭に入れて実際に走ってみて
  2. 仕組みを理解して、その知識とか技術を身につけて
  3. 今度は他のマシンやドライバーと比較してどう違うのかを見つけて
  4. 自分だけのやり方を作っていく


同じカテゴリー(今日のドライバー)の記事
お知らせ
お知らせ(2006-05-18 01:39)


Posted by しろたん来ました at 01:12│Comments(6)今日のドライバー
この記事へのコメント
はじめまして色々苦労してますね・・w

カートは車と違って部品点数が少ないのを理解すると良いでしょうね。

カートの持つ基本骨格(メーカーによって違います)特に初期SETが大事です。自分の体重身長に合わせて基本ライディングポジションを作りましょう!
シートの位置で特性が大きく変わります(基本ですが大事)

注意点
①キャスター角&キャンパー角を変える前にシート位置を変えると良いでしょう。理由はカートでいちばん体重(重量)のかかる位置です5mm移動するだけで特性が変りますよ。
②トレッド幅を理解して変えましょう
トレッド幅はバイオリズムのように変化します、広げていくと良い場所がありもっと広げると悪い場所が出ます注意!そこからもっと広げると良い場所も出ます自分の走行スタイル&路面温度に合わせて位置を決定しましょう。
まだまだ色々有りますが試行錯誤で可能性を探り当てましょう

カートは単純な構造ですので路面温度に変化しやすい乗り物です
昼間(路面温度が高い時)と夕方(低い場合)とタイヤの温度が変りますし路面のほこりとかでもグリップが変りますので変化する路面に合わせて空気圧を探しましょうトレッド幅によりますが(冬場とか空気圧を高くする方向夏場は低く)

沖縄は暑い場所ですから昼間と夕方の路面温度はどの位落差があるのでしょうね写真を見る限り路面にタイヤのブラックマークが出てますが
かなりグリップするんでしょうね・・w

最後にカートのエンジンはパワーがない分タイヤのグリップ力を上げると立ち上がりに影響が出ます(立ち上がりでエンジンがモワーってなるようだったら空気圧を下げる方向に)コーナーとコーナーのストレートを早く走るイメージにしましょう理由はサーキットでタイムを上げるのはコーナーではなく各ストレートをいかに早く走る事によってタイムは上がります。

こんなことは知ってると思いますが結構忘れて基本を外したセットをやってるライダーが多いんでチョット立ち寄りました。

では頑張って走行を楽しんでください!
Posted by 元全日本ライダー at 2005年08月05日 11:42
ライスロケットのトグチです。
はじめまして。
はげましのお言葉ありがとうございます。
長男が4歳
次男が2歳
何歳ぐらいからカートできますか?
全然詳しくないのですが、楽しそうです。
Posted by トグチ at 2005年08月05日 15:35
■元全日本ライダーさん
初コメントありがとうございます。
(それにしても「全日本ライダー」ってプ、プロですか!?
そんな人にボクの駄文を読まれるとかなり恥ずかしいのですが・・・。)

>はじめまして色々苦労してますね・・w
そうですね、ブツブツと考え込む性質なので。
でも走っている時は「面白い~」という気持ちが先走ってしまうせいか
なかなか冷静に学習できていないです。

セッティングに手をつけてしまい、「よく分からん」状態になっているので
もう一度基本のセットに戻してみようかと思います。

>では頑張って走行を楽しんでください!
ありがとうございます!

■トグチさん
初コメントありがとうございます。
ライスロケットのお店のイラスト(完成予定図?)の感じ、いいですね!
(クルマの屋根にロケットが載っかっていたけど。)

>何歳ぐらいからカートできますか?
ククル読谷サーキット
(http://scuderia-okinawa.com/juniorkart.htm)
では子供向けにスクールがあってそこには「5歳から」とあるので、
マシンはそれくらいの年齢の子供用のものから用意されているんだと思います。(長男くんくらいから始められそうですね。)

もちろんスクールで講座を受けなくても走れるとは思いますが
ノウハウがあるところにお世話になる方が気が楽だと思います。
伊計にはスクールは特に用意されていませんが、小学生がよく走っています。

カートではないんですが、ポケバイのもっと小さいヤツを、
ヘルメットを被ると2頭身くらいになる小さい子が乗っていましたよ。
モタードも3頭身くらいの子が乗っていました。

子供が夢中で走っているのを見ると、
こちらまで元気になるというか、やる気が出てきますよね~

というわけでサーキットにてお待ちしています~!
Posted by しろたん来ました at 2005年08月05日 19:35
「おまえの感覚はまちがってない」
間違ったか間違ってないかは練習して練習して練習して練習して練習して・・・・・・・・・練習して初めて分かるコト。
自分が良いと思ったコトは続けてやるベキだよ。それが間違っていても今のあなたに必要なコトなんじゃないかしら?寄り道は必要だよ。たとえ誰が何と言おうと「感じたコトを信じて」下さい。走りもセッティングも人それぞれです。セオリーなんてありません。それが「オンリーワン」ですから。
Posted by momo at 2005年08月05日 23:11
■momoさん
いえいえ、ボクの人生は間違いだらけです。
修正液でチャラに出来るものならそうしたいくらいです。

走りにくいとは思いつつも、どうしたらよいのか方向が定まらないので
一度最初の状態に戻してみようと思います。
最初にHERONをドライブした時は、
「おお~、こいつとならいけそうだ!!」
と感動すらしたのにね・・・。
Posted by しろたん来ました at 2005年08月10日 12:41
キャスターがたつと乗り物はフラフラになりますよ
それであたってます。
Posted by ヨウ at 2013年05月17日 23:08
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。